Yo te amo

Te adoro


フロントページで過去に紹介したもののをここに残してあります。

踊りたいとき・・・・ BAILABLE
楽しみたいとき・・・ LATIN POPS
おしゃれに・・・ LATIN JAZZ
泣きたいとき・・・・ BALADA
愛をはぐくむとき・・ ROMANTICO
たまにはラテン以外も OTOROS
暇なとき・・・・・・ 喫茶なぞ




BAILABLE


Son de Cali/Estilo Propio(地元スタイル)
スターバックスコロンビアブレンド ★★★★

このホームページでバナーを勝手に張っているCali es Caliで取り上げてられていたので買ってみたのですが一曲目はマークアンソニーかと思いました。2曲目は90年代のサルサロマンティカのようなスムーズなサルサで、これがコロンビアサルサだろうかと思っていたら、3曲目の Y entocesでおおコロンビアだという具合でした。コロンビアサルサもだんだん国際化して色が薄くなっていくのかなと思いやや複雑な思いです。グループ名のSon de Cali(カリ(コロンビアのサルサで有名な町)の音)らしからぬインターナショナルぶりです。レコード会社もコロンビアでおなじみのFuentesではなくUnivision Musicとなっています。Univisionはアメリカでスペイン語の放送をしているテレビ局ですがやはりアメリカ市場をにらんでの音作りかなと思います。
しかしコロンビアうんぬんとこだわらりを捨てれば作品としてはなかなか勢いもあって楽しめました。


Sierra Maestra/ Rumbero Soy (おいらルンバ野郎)
さわやかモヒートの香り ★★★★

キューバのソンの代表的なグループで日本も含めて世界中をツアーするグループなので聞いたことがある人も多いかもしれません。私もシンガポールでWomadのワールドミュージックフェスティバルがあったとき生で聞きました。そのコンサートの晩そのまま友達とラテンバーへ繰り出したのですが彼らもそのバーに現れて、酒が入ると自分たちでガンガン演奏し始めて大いに盛り上がったことが思い出されます。本当に音楽が好きなんだなあと思いました。しかしボーカルのおっさんがやすきよのやすしみたいな小柄のおっさんでかなり酔っ払ってました。でもこの人のハイトーンのボーカルがさわやかでいいんだけどね。(顔に似合わず。)

キューバのソンはサルサほどキャッチーな感じではないですがキューバでは代表的なダンスミュージックでサルサよりリズムが強調されていてよりシンプルな感じでいくら聞いても飽きないさわやかな音楽です。


Celia Cruz/ 100% Azucal (糖分100%)The best of Celia Cruz con la Sonora Matancera
キューバのひばり ★★★★

100%砂糖といっても甘い歌声ではなくかなり根性の入った歌声がOldサウンドにのって響きます。

'50s、'60sのソノーラマタンセーラのサウンドは戦後、美空ひばりといった感じで新鮮です。Melao de CanaをOscar d' Leonもやっていましたが彼のファンの僕としてはルーツはここだったのかという発見もありました。
良質コンピレーション専門のRhinoなので解説も詳しく載っています。


Guayacan Orcuesta/ Su historia musical (グアヤカンの音楽ヒストリー)
青空に吸い込まれていく爽やかな歌声とトランペットサウンド ★★★★

音的にコロンビアを代表するGrupo Nicheと比べると若干アレンジがシンプルで作ってない感じが逆に好みなのですが、さわやかなボーカルとホーンのアレンジがNiche と似ています。

2枚組28 曲も入っているベスト版ですがどの曲も個性があって出来がよくて楽しめます。このベスト版以外にもたくさんベスト版が出ているようなのでNicheサウンドが気に入った人は一度お聞きあれ。


Vanessa...
近所のラテンねいちゃん歌う ★★★★

この太目の感じはインディアを思い起こさせて期待できるぞと購入。デビューアルバムなんだけどたしかに力が入りすぎた歌い方が初々しくて...でもちょっと歌下手なんじゃないかと思わせるくらいのやけくそな力の入り方です。歌の上手さは インディアとは比べられませんが結構気に入りました。

サルサってここ一発の勢いの大事な音楽なんでデビューアルバムって結構聞き物が多い気がします。キューバ出身とラジオで紹介していましたがキューバンサルサではなくいまどきの普通のサルサです。


Los Van Van/ Llego Van Van (バンバン参上)
アイナマ アイナマ ★★★★

いつものバンバンサウンドが炸裂しています。ワンパターンとみるか個性とみるかは聞き方次第ですがようは勢いがあればワンパターンでOKなのです。つまりこのCDはOKということです。ハバナの夕焼けを思い出すようなちょっと哀愁のあるバンバンメロディーが感じられるHavana Cityというラストの曲がぐっときます。

バンバンはいつまでこの勢い続くんだろう、キューバが在る限り? Juan Formellが生きてる限り?とにかく疲れを知らないリズムです。こっちが疲れるわ。



Melcochita/ Mi mundo y sus exitos (私の世界)
Arigatou, コンバンワミーナサンイカガデスカ、サヨナラー  ★★★

またベスト版?いらないかなと思ったのですが、Sukiyakiが一曲目に入っているのを発見して思わず興味引かれて買ってしまったのですが、彼の好きな曲を彼が節操なくカバーしたというもののようです。その声でラビアンローズをカバーしてもなー、いいんだけど。笑うところじゃないのに笑われてしまう...やっぱりお笑い系なんですね。

Sukiyaki(上を向いて歩こう)以外はあまりぱっとしないのですがこの名曲のサルサカバーはなかなか凄いです。琴や尺八の音がサルサとともに炸裂しています。このあからさまな日本の音てんこ盛りを聞いて、むかしVan Dike Parksという人が日米関係をテーマにしたTokyo Roseというちわきまゆみが鯨を捕るジャケットの音を思い出しました。(知ってる人いるかな。)Van Dike Parks聞いていたころはラテンにはまるとは夢にも思わなかったさ。(沖縄おばあ調)

彼を知らない人はベスト版を先に買ってください。(下)。ちなみに上を向いて歩こうは日本の歌詞もメロディーも本当に名曲だと思います。カラオケで歌うと泣きます。


Melcochita/ Mis mejores exitos(私の代表作)
コテコテサルサ ★★★★+

声がネコ声というか特徴的でコミカルな感じもありますが、ホーンのリフやコーラス、メロディー全てがサルサ好きの落とし所を知り尽くしてて、分かっちゃいるけど落とされちゃうって感じの手練手管が冴え渡っています。吉本新喜劇のおきまりのギャグを今か今かと待ちかまえて大笑いしちゃう感じと言ったら分かってもらえるでしょうか。でもCelia Cruz やWillie Coloneにも曲を書いたりしているという実力派のペルーのおっちゃんです。

歌詞の中でやたらneguritaとかmulataとか出てきますがよっぽど黒人系が好きなんでしょう。スケベオヤジですね。コロンビアなどでもレコードがヒットしたらしいですが、ペルー人に聞いたら彼はコメディアンだと言っていました、本当でしょうか。


Salsa en mi barrio/ Various (俺っちのサルサ)
踊ろう、騒ごう ★★★★

最近はサルサのコンピレーションはどれも同じアーティストの同じ曲ばかりで新鮮味がなくてほとんど買ってなかったんだけど、クリスマスに友達がプレゼントしてくれました。「最新の曲じゃないけどいい曲ばかりよ。」というお勧めに偽りはなく熱くてわくわくするような曲が一杯入っていて気に入りました。確かにタイトルに通りちょっと古めのBarrio(地区)で定番(なんだろうな)の音が詰まっています。濃いって事。ちなみに上のメルコチータも入ってます。バリオ系代表?

ただ店頭で見てもこの安易なジャケットでは自分だったら絶対手に取らないなというものですが、意外とラテンものはこういうものにいいものがあったりするので逆にジャケットがひど過ぎるものも要チェックです。

今後LDGではこの手のテクとか音質とか関係なく勢いのある生きたサルサをバリオ系と定義させてもらいます。覚えとけよ、試験に出るぞ!−先生、メルコチータ君がカンニングしました。メルコチータ0点だ。


Marc Anthony/ Libre (解放)
Wao! 期待どうりだぜ ★★★★+
元ミスユニバースの奥さんとの子供も生まれ今一番のってるサルサシンガーの期待の新作。大きな期待をまったく裏切らない勢いのある歌声だ。サルサシンガーというよりは最高のボーカリスト、現代のEl cantante de los cantantesと言ってもいいのでは。

曲もまたまた粒ぞろいでサウンド、アレンジの工夫でサルサアルバムにありがちな一本調子にならず全曲シングルカットできそうなクオリティーで言うことなし。これ以上は望めない出来です。でも中ジャケのサングラス掛けた写真が犯罪者顔で怖い。

Valious/ El Son no ha muelto-the best of Cuban son(ソンは死んじゃいない)
キューバで聞きたい ★★★★
キューバミュージックの基礎を学ぶつもりで音楽マニアの友Rhinoから出ているこのCDを買いました。Sierra Maestraから始まりSonora MatanceraのCelia CruzやIrakereまでバラエティーに富んだSonが聞けます。

音はBuena Vista Social Clubでおなじみの昔のラテンミュージックといった感じのSonなんですが素朴な味わいがあってなごめます。キューバのお年よりなんかも思わず踊っちゃうんだろうなという曲が詰まってます。
これからもRhinoにはがんばってラテン系のよいコンピレーションを出していって欲しいです。

Fulanito/ El Padrino(ゴッドファーザー)
血湧き肉踊る ★★★★
Fulanitoのような力みなぎるビートを持ったダンスミュージックを聞くとテクノとかトランスとか同じようなデジタルビートの音楽と比較してしまう。こっちのほうが絶対わくわくするし踊りたくなるじゃん。クールよりもパワー。無表情よりも笑顔。無表情にパラパラを踊る日本の若者にも聞いてほしいですね。といってもパラパラも見てて感心しますけどね。やっぱり手踊りは日本の伝統か、パラパラ盆踊りなんていいかもしれない。(ホントに)

衝撃の一作目と比較して同等、あるいはそれ以上のパワーを感じます。おなじみのアコーディオンの絡んだメレンゲ系以外も結構パワフルな曲が多くてProyecto Unoなんかと比較してこいつら単なる一発屋じゃないなと思いました。

Fulanito/ El hombre mas famoso de la tierra(地上最有名の男)
ボンバーイッパーツ! ★★★★
2作目(上)も出てて今更古いかなという感じもしますが未だに中米ではここからの曲がテレビなどではよく流れていました。打ち込み系メレンハウスと哀愁のあるアコーディオンサウンドが絶妙です。家ではメレンゲ系の曲はほとんど聴かない僕ですがこれははまりました。でっかい低音の鳴るスピーカーで大音量でガンガン聞いてください。近所迷惑?キューバでは誰も気にしないぜ。ちょっとは気にしろって、寝れないだろ。


Gilberto Santa Rosa/ Oro Salsero (黄金のサルサ人集ー意味不明?要はベスト版です)
ゴージャスサルサ ★★★★

いっしょにCD見に行ったLatinaがCDを見つけた途端CD屋でレガラオ〜と歌い出して買えというのでつい買ってしまった。CD屋で試聴機を聞いて躍りながら音痴な歌を歌うのは恥ずかしいからやめて欲しい。沖縄にいた時黒人がブラック専門のレコード屋に入った途端躍りながら試聴する姿を思い出した。やっぱり血がそうさせるのだろう。

Gilbertoのベスト版はいくつもでているが、その友達はOroだからOroだからとこれを勧めた。ラテン人はOro(金)に弱いのか?でも2枚組みで値段も安いのでこのOro Salseroシリーズはなかなかいいなと思っています。しかしSony Discosはなぜ名前を変えて同じアーティストのベスト版を乱発するのか。どれ買えばいいのか迷うのでもっと整理して欲しい。それとジャケットが安直過ぎ。この分かりやすさがラテンマーケティングか?

内容にも触れろって?いうまでもなく王道、音もゴージャス、曲もいい、破綻がありません。ちょと憎いくらい、でも僕には作りこみが完璧すぎて逆につまらなさを感じてしまうときもあります。でもラテン世界では絶大な人気がありサルサコンピレーションのレギュラーです。てゆうかあんたもしかしてマリオブラザーズの人?


Cuarteto Chanchullo/ zambumbia (ザンブンビア)
近所のお兄さんバンド ★★★★

たまたまシンガポールでコンサートがあったので会場で手に入れたCD。バイオグラフィーとか分からないんだけど割と新しいグループみたいです。かといってワールドワイドにそれほど人気があるとも思えない。この手のバンドはキューバでごろごろしているんだろうなと感じます。

ソン、チャチャチャ、ラテンジャズなどキューバらしいリズムが詰っています。キューバの皆様に愛される地元密着バンドと言う感じでよいです。コンサートでのキューバらしく明るくはつらつとした演奏を思い出します。多分このCDはキューバにでも行かないと手に入らないと思います。悪しからず。


The salsa all stars
演奏しまくりサルサ ★★★★

昔買ったその名もLatin Disk Guideというサルサのレコード、CDの紹介されていた本で変ジャケコーナーというので見覚えがあって思わず購入したもの。ジャケットのイラストは確かに変と言うかとても訳がわからず楽しいです。でもなんでこんなマイナーそうなものがシンガポールのCD屋で手に入るんだ?謎です。そんなに名盤かな。

Descarga salsa或いはOld school salsaと言ってもいいかな。Fania all stars とかそんな感じがします。'70年代という感じかな。熱い空気が伝わってきます。今の歌ものサルサとは全然感じが違いますね。でも逆に新鮮です。


 

Azul Azul/ El sapo  (カエル)
ボンバ ウンモビミエント セクシ ★★★★

サルサ場などでサルサでもメレンゲでもないのに盛り上がる。アバホ、アバホと言いながら皆が腰を振りながらしゃがんでいくあの曲です。この曲以外はメレンゲやレゲエや哀愁ラテン曲やヘビメタギター便所の音やゲップなどバラエティーに富んでいるというかめちゃくちゃです。

タイトルからも分かるようにかなりふざけたグループですがなかなか音楽センスはいいものがあります。おふざけをやめたら結構いいアルバムが作れるかも。でも個人的にはこの路線結構好きです。La bomba目当てに買っても損はしないかな。ボリビアのグループというのも珍しいのでひとつどうですか。


The Latin Brothers/ 16 Grandes Exitos  (16大ヒット)
鉄火サルサ ★★★★+

ひりひり伝わってくる生な硬質サルサを味わいたいならこのコロンビアのグループしかありません。日本にあるコロンビア人がやってるバーで夜遅くなるとガンガンかかってました。客のコロンビア人ものってくるとカウベル(ボンゴベル)でガンガンとリズムを刻みます。足の長いコロンビア人の異様に美しいChicasが女どおしで躍ります。その綺麗な足の動きを見てるだけでトリップしてしまいます。

グルーポニーチェのような流れるようなサルサがあるかと思えば、FrukoのEl Presoのような不穏な雰囲気の漂うナンバーがあったりしてグループ名の安直さから比べるとなかなかDeepなグループです。Buscandote のようななにかヤバイコトが起きるような前夜のような、雰囲気を持った曲がコロンビア、Vivoって感じです。

ラテンブラザーズで楽しめる人は多分チャーリーサーとか、クンビアとか、バジェナートとかもイケルでしょう。僕?大好きです。ラテンブラザーズがあればビール何杯でも行けます。そのあとテキーラ一気飲みでげぼげぼ。


Salsa Mundo-Afro-Cuban Music from around the Globe/ Various
サルサって文字通りワールドミュージックかも ★★★★
世界中のサルサ系のバンドのコンピレーションです。日本はもちろんアフリカ、ヨーロッパ更に世界の果てフィンランドのサルサバンドもまで入っています。ロックもそうだけどサルサもホンとにワールドワイドな音楽になって来ましたね。
アフリカ系とカリブ系以外のバンドは昔のオルケスタデラルスのSalsa no tiene frontera(サルサに国境はない)のようなラテンミュージック演奏するのが楽しくて仕方ないみたいな感じの初々しい演奏が多いです。歌詞もイスラエルでもサルサだぜみたいな感じです。そう言う意味では本場ラテンのコクはないのですが土曜の朝など爽やかな朝にはいい感じです。日本の光ではなく太陽のほうですが、(de laLuzではなくdel sol−光と太陽というスペイン語です)他のヨーロッパ系の素人ぽいバンドに比べるとかなりこなれていてキューバのバンドかなと思うくらいです。
この中で聞き物はやはりアフリカ系のRicard LemvoとPaquitaですね。アフリカンミュージックとラテンミュージックが溶け合っていていい雰囲気を出していてます。マルティニークのMalavoiも爽やかストリングスを聞かせます。

Adalberto alvarez y su son/ jugando con candera (火遊びーもちろん大人の)
ハバナの風 ★★★★

まさにキューバの香りを感じる音です。キューバ人がくるくる踊るのが目に浮かぶようです。

中のブックレットもキャピトリオにマキナにプラヤにマレコンと典型的なハバナの風景のオンパレードです。でも本当にこういう風景の中でハバナの人は生活してるからいいよね。生活の中の風景が絵になるんだから。

なぜかキューバものは中南米以外では人気がありますね。シンガポールでもラテンモノのプログラムの半分近くはキューバものです。このリズムの跳ねまわり方と隙があるとすかさず入ってくるホーンがいかにも明るいラテンをイメージさせるからでしょうね。


Rey Ruiz/ Fenomenal (すっごーい)
ウルトラマン? ★★★★

名古屋で聞けるパナマ発のラテンミュージックプログラムでも時々というかしょっちゅうかかるレイルイスです。1と4がなかなか勢いがあってかっこいいです。ラジオでも繰り返しかかります。特に4のDesde que no estasは良い。

全体にまあまあっていう感じの良質なサルサディスクです。もうちょっと個性があると良いかな。

Bamboleo/ Ya no hace falta (もうあんたなんか必要ない)
ジプシーキングスじゃないよ ★★★★

南京豆つながりで新作の出ているBamboleoの旧作を紹介します。新作はRemixとライブらしいのでファン以外はいらないでしょう。

彼らも南京豆売りのカバーをやってますが、原曲の面影なしで完全消化しちゃってBamboleoのJazzっぽい超おしゃれサウンドになってます。キューバを出たアルビータの比較的ノーマルなカバーと比べるとその違いがはっきりします。キューバ人って音楽に関してとても洗練されてますね。古い物をどんどんぶっこわしていく創造性には驚きだ。

African salsa
Sabor de Africa ★★★★
キューバの様な雰囲気の曲もありますが、やっぱりアフリカとしか言いようのないこのサウンドは何ともいえずユニークです。サルサの源流がアフロミュージックだから当然でしょうが、アフリカンサウンドとサルサが解け合っていい感じです。yaye voyという曲はディスコなどでもよくかかりますがアフリカ産だったんだとこのCDで分かりました。アフリカンサルサもサルサの一ジャンルとして確立するかもね。

Jimmy Bosch/ Salsa Dura(ハードサルサ)
正義の少年 ★★★★
Caravana Cubanaでもトロンボーンを吹きまくっているひとですが、歌詞が結構正義感あふれるような内容で、人生を正しくやり直そうとか、エイズに関する事、コロンビアの戦争のことなどについてふれてます。音はジャズ系の音でインプロビゼーションが多く上のCaravana Cubanaと似てますがよりカジュアルで楽しげな雰囲気です。トロンボーンなどの管楽器の音が好きな人にはお勧めです。

Guaco/ Como era y Como es(こんなんだったし、こんなん出ました)
疾走カラッカスサウンド ★★★★
キューバのtimbaっぽい疾走リズムからキューバの湿気を吹きとばしたような乾いた音で、部屋で聞くより海岸沿いをドライブしながら聞くと最高です。Guacoはこれまで27枚もアルバムを出しているベネゼエラのベテランバンドですが、Ruben Bladesの推薦文が示しているようにラテンミュージックの新しい地平を切り開くような勢いに溢れたサウンドです。そういえば同じベネエゼエラのOscar d' Leonも乾いた疾走リズムだな。

Son by 4
ラテン心鷲掴み ★★★(ただしA puro dolorのみ★★★★★

中米ではラジオの選局をしていると必ずどこかの局でa puro dolor がかかっていました。またディスコでもこの曲がかかると皆合唱していました。それくらいいい曲でいまはスローバージョンがまたヒットしてますがそれ以外の曲がいまいちです。でもサルサバージョンと、スローバージョンと英語バージョンの3曲もa puro dolorが入っているからいいか。(よくないっつの)

それから最初ジャケット写真でこのおデブ(左から2番目)は何なんだと思っていたら、現地でビデオクリップみてたらこの人が歌担当で、後の3人がルックス担当ときちんと役割分担がされていました。SMAPも歌担当の太めで哀愁のあるいい声を持った人をメンバーに加えたらより和んでかつ歌も聴けていいのにと思ってしまいました。

Oscar D' Leon/ Los Mejores Oscares (オスカールの優秀作品集)
My favorite Salsa ★★★★★

この2年位本格的にサルサを聞き始めてEL COCO(名古屋のラテン食堂兼クラブ)で彼のLloraras(泣くのはお前だ)を聞いた衝撃を越える曲には未だに出会えていません。何回聞いても腰が動き出すのが止められません。ロックで言えばローリングストーンズのSartisfactionのような位置づけです。Satisfactionのギターのイントロがこの曲では凄くタイトなティンバレスの胴を叩くリズムにあたります。いずれにしろサルサがある限りディスコテカでかかり続けるのは間違いない曲です。

これは彼のベスト版でそれ以外も古くさい感じがするのになぜか熱気が伝わってくるいい曲揃いです。歌よし、声よし、演奏よしで完璧です。これはちなみにMundo Lationo CD Clubで手にいれました。(i Latin参照)

Fruko y Sus Tesos/ Todos bailan salsa(みんなサルサで踊ってる)
監獄サルサ ★★★+

彼のEl preso(監獄の捕らわれ人)もLlorarasと並んで世界中のディスコテカでは黄金の1曲、DJにとってはこれかけときゃフロアは大爆発という必勝曲です。ピアノのイントロから始まって歪んだトランペットが大音量で流されたら、アドレナリン大放出。この曲聞くとなんか凶暴な気分になるほどです。本当に監獄いっちゃうぞ。

フルーコはコロンビアサルサの第一人者でコロンビアサルサというとほとんどこの人の名前が出てくるような人です。でも知り合いのコロンビア人はフルーコのことキューバ人だと思ってたと言っていました。いっつもいい加減なんだからー。

これもベスト版でコロンビア系のサルサ好きにはお勧めです。Amazonで売ってます。このコロンビアシリーズはイギリス盤で南米盤では滅多にない解説も付いてます。南米盤ってだいていペラペラの表紙だけが多い(特にコロンビア盤)。いい加減すぎるぞー。そこが好きだけど。

Willie Colon & Ruben Blades/ Tras la Tormenta
男同士でサルサ ★★★★

この中のTalente de Television(テレビタレント)も軽快な中にも印象的なホーンのリフが効いていてラテンクラブではかなりかかる率の高い曲lで僕も大好きです。

この二人は説明の必要も無いくらいのサルサ主流派でサルサ国があったら自民党に当たるような人たちです。押さえておく必要があるんじゃない。

Hector Lavoe/ Live
酔いどれサルサ ★★★★
よく知らないけど上記のWillieと組んでサルサの一時代を築いた人と言われているようです。歌手の中の歌手とよく形容されているけど、これを聞くと声がよれよれしていて音程も外しがちな感じでサルサ歌手のハイトーンのさわやかイメージのボーカルとはかけ離れたものです。でもラテンで最重要とされるSaborー雰囲気、味があるのは確かです。崩れゆく美学というか、なんか伝わってくるものがあります。悲しー。でもジャケットおかしすぎないか。全然内容と合ってないぞ。

Ricardo Lemvo & Makina Loca/ Sao Salvador
Latin meets Africa ★★★★
うぐいす色のシャツと白いズボンが眩しいぜ。今回も前作同様OLD CUBA なサルサとアフリカンミュージックの融合が行われていい作品です。でも前作のようなキャッチーなManbo Yo Yoのような印象的な曲が無いのでその分地味な印象になってしまいましたがスタンダードナンバーのCapullito de aleliを歌ってます。でもライブ見たいなー。

Ricard Lemvo & Makina Loca/ Manbo yo yo(俺がマンボだ、あるいはマンボでヤッホーなんてどうかな。)本当に日本のレコード会社が出したらつけそうだ。
非ラテン人でありながらラテンミュージックへの愛が一杯 ★★★★+
これはあるコンピレーション(Salsa Week/Irma)でタイトルの曲が良かったのでAMAZONで購入したもの。タイトル曲もいいけど他の曲もアフリカンなギターがあったり、変化に富んでいて飽きない。CDは紙でできた豪華なもので彼のバイオとか載っている。読んで見るとかなりコアなラテンミュージックファンでコンゴのキンシャサでジェームスブラウンやオーティスレディングをなどやっていたが本当はカリビアンミュージックがやりたかったのだとか、弁護士になるつもりだったけど結局は音楽の道に進んだこととか、メキシコのランチェーロミュージックが好きになったこととかジョニーパチェーコ以外のニューヨークサルサは認めないpuristsであるとかいろいろ書いてあって彼の音楽への取り組み、こだわりが本物であることがわかってなにか嬉しくなった。

DLG/ Dark Latin Groove(1996)_Swing on(1997)_Gotcha(1999)
青春のラテン ★★★★★

5月16日にGreatest HitsがリリースされるDLGです。つまり解散したんですね。でもこの3枚しかリリースしていません。今となっては浜松でのライブは絶対行くべきだったと後悔しています。

あらためて3枚を聞き返してみると結局は実質2枚目でDLGは終わっていたような気がします。3枚目も哀愁が漂っていて悪くはないですが、1枚目、2枚目と比べるとパワーが完全に落ちています。1枚目で発火、2枚目で完全燃焼、3枚目は祭りの後のがらんとした広場...そんな感じです。

DLGはボーカルの声が熱くて青春のパッションを感じます。音もラップとレゲエとラテンがミックスされたといわれますが、DLG以外では聞けない非常に個性的な音づくりです。特に2枚目はいい曲ばかりで熱さと哀愁がブレンドされていつ聴いても心を揺り動かされます。

DLGの曲は昔の名曲のカバーが多いとも聴きました。EL CO CO(名古屋のラテンクラブ)でもJulianaの原曲を聴きました。とってもいい感じでした。だれか原曲の解説してくれたら嬉しいです。

これからDLGを聴く人にはGreatest Hitsをお勧めします。3枚のアルバムで26曲ですからいい曲はCD1枚分で全部入ってしまうと思います。たぶん2枚目から選曲が一番多くなるとおもいます。それから1枚目からの選曲がはいって3枚目も一応入る感じだと思います。ちなみに僕もMy Greatest Hitsを作ったらほとんど2からの選曲になってしまいました。

Yolanda Rayo
ちゃきちゃき姉御 ★★★★

決めのフレーズ  コモウン ヨランダ ラアヨー!(さあ一緒に、ヨランダラヨオー)

コロンビアの女性サルサシンガー。1曲目から全力疾走、元気いっぱいでちゃきちゃきです。好きなタイプです。出張で新幹線でうとうとしながら横浜くらいで起きて、これを聞いてテンションあげて突撃、という感じで勢い余って切符なくした!というくらい効きます。仕事を勢いで乗り切らなければならないときにお試し下さい。

Liliana/a otro nivel(別のレベルへ)
胸の谷間に吸い込まれる ★★★★

決めのフレーズ  シゲシゲシゲロー(イケイケ行っちゃエー)

いきなり闘牛のイメージでスタートしてサルサへという楽しいオープニング。全体に懐かしい感じのメロディーが多くて、なんか落ち着きます。ママーとその大きな胸に顔を埋めたくなる感じかな。将来いい肝っ玉母さんになりそうな歌い方です。

Cindy Lara/ Tu regresaras(帰って来いよ-演歌みたい)
初々しくて食べちゃいたい ★★★★★

決めのフレーズ  まだなし、たぶん次の作品では出るのでは

とってもキュートなサルサシンガーのデビューアルバム。最近の女性シンガーの中でも特にお勧め。リズムが前につんのめっているような感じと歌い方がOscar 'd leonみたいで僕の血を騒がせる。とくに歌の継ぎ目の息使いがセクシーでかわいい。また時々都はるみバリのコブシをうなるところも新鮮。1st.なので今後も楽しみ。

Caravana de Exitos(成功者キャラバン)
超激安完全店じまいセール ★★★★

決めのフレーズ  バイラール コン ユーフォリイアー(ユーフォリアと踊れー)

ペルー及び南米で大旋風というテクノクンビアのRossy WarとEuforiaなどが入ったコンピレーション。これが安い安いめちゃ安だ。リズム、メロディー、音色全てが安いよー。おまけにジャケットも安い。この安っぽい音のハーモニーが妙な味を醸し出していて癖になります。食べ物でいえば、鳥皮、軟骨、ホルモン系。そして雰囲気は日本で言えば夏のお祭りの怪しげな夜店、チャルメラ、で現と夢の間のトワイライトゾーン。南米で想像すれば真っ暗な田舎の夜の酒場の深夜3時半。酔っぱらって頭がぐるぐる回転しだした頃に聞けばトリップ出来そうです。

PS.ラテン人に感想を聞いたところやっぱりディスコでも深夜3時過ぎくらいからみんな酔っぱらったところでかかるレパートリーらしいです。聴かしたとたんに踊り出しました。そして自分の国以外の南米人の踊り方のまねをしておちょくっていました。

Salsa Week どんな週間なんだ、サルサ週間。
サルサ男塾  ★★★★+
これは僕が買ったコンピレーションでは一番のお気に入りです。豪快、ぶっ飛び、荒削り、そんな勢いのあるサルサが2毎組に詰まった最高のコンピです。もちろん100%サルサ系のサルサもいいとは思いますが、ちょっと洗練されすぎで、物足りない。そんなラテン中級者の人はこれで決まり。ここでRicarld LemvoとかMelcochitaとか知りました。コンパイルしたのはイタリアのハウス系で有名なirmaです。僕は1年位前にHMVで手に入れましたが、今もあるかな?アマゾンとかでは入手が難しいみたいです。

100%SALSAシリーズ
ビエンベニードス(ようこそ) ★★★★

タワーとかHMVで簡単に手に入りかつ、めいっぱいサルサがつまっててまさに100%サルサという感じです。100%サルサは1,2,3がありさらに100%プエルトリカンサルサとおまけに100%メレンゲもあります。全部買ってしまいました。日本語の解説もついていて入門にはぴったり、RMMの音源で全体的にまろやかで大人のサルサといった感じです。

このシリーズで印象的なのは2のTres X、3の3-2 GET FUNKYです。ラップサルサというのか非常に合うんです。またメロディーもいい。彼らのラップドメインの曲はかなりしょぼいのでこの路線で全曲やって欲しいですね。

結論としてはまず買うなら3が良いでしょう。全体的にフレッシュで勢いのある曲が多いです。

※一部廃盤のものもあるそうです。最新情報はBNRでチェックhttp://www.badnews.co.jp

La Rodven Machine/ Caliente(アツイゼ)
懐か新鮮 ★★★★

もう一つサルサ入門というか、おもしろコンピレーションがあります。曲名を見ればどんなものかわかります。Satisfaction, She loves you, Stop in the name of love, I just called to say I love you, Fantasy, oh, pretty womanなどなど、少し古めの名曲のサルサバージョンオンパレードです。30才以上の人ならついていけるでしょう。僕でも原曲は知っていますが、同時体験はしていません、念のため。

おなじみのメロディーばかりなので、サルサをあまり知らない友達を引き込むきっかけになるかも。

Las 100 mejores de 14 canonazos bailables
マニア底なし沼 ★★★★

コロンビアのFuentesというレーベルから毎年ヒット曲がコンピレーションになっているシリーズの30周年記念で'98年に出た5枚組全100曲というマニア加減も程々にしろという代物。サルサ系ではFruko, the Latin Brothers, Joe Arroyoなど一通り押さえれます。その他聞いたこともないものも多数。聞き応えあるぜ。

でもこんなものが電話一本で注文して2〜3日後には会社で宅急便で受け取れるんだから、日本ってかなりラテン化してますね。ちなみにこれはMUNDO LATINO CD CLUBで手に入れたもの、ここはコロンビア、ペルー系が特に強い。またカタログ内容から顧客はラティーノが多い感じが窺えて(キャッサバ芋フライまで手に入るぜ。今夜のパーティーはキャッサバ芋で決まりだゼ。)ラテン世界で何がはやっているかが分かります。ラテン界だけで人気の南米系のものについてはamazonとかより強く、僕が紹介するものはほとんど手に入ります。また価格も高くなく、すぐ届くし言うことなしです。一度カタログ取り寄せてみてください。

Top


LATIN POPS

Yusa
ブエナビスタソーシャルクラブをぶっ飛ばせ ★★★★★

キューバから凄い新人が現れました。キューバ音楽というよりはJazzに近くとにかく音楽としてものすごく豊かで才能のほとばしりを感じます。解説にあるようにキューバではだれもがおじいちゃんと同じ音楽を作るわけではなく、キューバ,欧米そしてブラジル音楽の影響を受けて彼女にしか作れないものを作り上げたといえるでしょう。ブエナビスタソーシャルクラブでまったりする前に、Yusaでわくわくして新世紀の音楽を感じてください。


Albita/ Echo a mano(手作り)
back-to-basics ★★★★+

この人は本物のアーティストですね。シンプルなギターサウンドがメインでアンプラグドという感じで聞けば聞くほどよくなります。I live for music, and music lives in me.という彼女の言葉に説得力のある作品です。

詩も等身大の彼女のハートが語りかけてくるようでぐっときます。キューバからコロンビアそしてマイアミで異邦人としてがんばりながらもキューバのルーツを忘れないそんな強い女性の(苦労を重ねて強くなった)飾らない歌がとてもいいです。


Albita/ Son
初日の出 ★★★★+

Mani~っと。元祖ラテンポップミュージック南京豆売りのカバーも入ったジャケット同様の新世紀のスタートにふさわしい溌剌とした歌声とサウンドで気持ちよいですわ。

キューバ系のアルビータの新作でキューバのルーツに帰るようなソン(キューバのオールドダンスミュージック、今もBVSC等で人気あるが)を新しいサウンドでやっています。だからあまりソンっていう感じはしないけど。このCDは40分くらいしかないけど短い録音時間のCDは僕の経験からいうと量より質という感じでいい物が多い。


Vocal Sampling/ De Vacaciones(バケーション)
パパパパッパパー ★★★★

キューバのアカペラバンドですが世界的にもかなり有名どころで日本にも何回か来ていたはずです。楽器が入っていないというのが信じられないくらいの音です。

ゴスペル系の厚みがある音というよりキューバならではの軽快な感じで思わずスキップしてしまうような明るく楽しい感じです。6曲目のアカペラでメレンゲというのが凄いですね。こういうアカペラってCDよりもコンサートへ行くともっと凄いなって感動するでしょうね。むかしTake5のコンサートでとっても感動しました。

いろいろなタイプの曲があって飽きないんですができればラテンの有名曲をアカペラでカバーしたものがあれば聞きたいですね。


Orchestra Baobab/ Pirates choice
レイドバックアフリカンラテン ★★★★

ラテンがらみとは知らずに店頭でジャケットが目に付いたのでたまにはラテンもの以外も聞いてみるかと買ってみたら実はラテン系が入っていました。

セネガルの1982年の録音のアフリカンミュージックですが、当時はラテンミュージックが人気があったとのことでラテンもミックスされています。全体としてはアフリカンなのんびりとした感じでリラックスして聴けます。フランス語やスペイン語など曲も色々です。

Colombie-Le Vallenato
きときと(富山行った事あります) ★★★★

Carlos Vivesで知ったバジェナートの原型でも聞いてみようかと店頭で安かったので買ってみました。Radio Franceというフランスのラジオ局が出している世界の民族音楽シリーズの一つですが店頭ではこのバジェナートしかありませんでした。

アコーディオンがメインの素朴な音楽です。とれたての新鮮な魚の刺身という感じで音が生き生きしていてすばらしいです。何の加工もしてないところがこういう音楽のいいところですね。音楽の原点を感じました。

こういう音楽を聞いていると英語で言うRat Raceな毎日がとってもちっぽけなつまらないことのように感じてしまいます。こういう世界で人生を味わってみたいと考えてしまうのは僕だけでしょうか。忙しいだけで感情が麻痺しているような毎日から生き生きとした感情のある世界へ行ってみたい。


2001 Latin Grammy Nominees
来年に期待 ★★★+

ビンラディンのテロで授賞式は中止になってしまったいわく付きの2001ラテングラミーですが結局Alejandro Sanzが受賞したようです。個人的にはAterciopeladosですがちょっとラテン感が弱いのが敗因か。でも全体的に2000年と比べると相当パワーダウンですね。2000年はIndia, Ruben, Vivesのパワフルな作品が炸裂してましたからね。

Luiz Miguelのライブは強力ですね。でも顔が怖過ぎる、こんな顔で怒られたら泣いてしまいそうだ。


Aterciopelados/ Gozo Podelozo (至福)
不思議音空間 ★★★★
Latin GrammyのCDのなかで一番僕の耳に引っかかったのがこの人たちです。ラテンらしからぬアーティスティックなジャケットと思ったのですが、音楽はなんていうんでしょう、オルタナ系とでもいうんでしょうか、でもスペイン語で歌うボーカルの歌い方とラテン打楽器が入る曲があるのでラテンの雰囲気が漂っていていけます。同じ音で英語だったら全く興味持てないかも、不思議です。全体の音作りとメロディーがなんともいえず詩的というかアーティスティックというかちょっと言葉では説明しづらい雰囲気があります。興味持ったら聞いてみてください。

Vachata en la calle ocho/ Various -Repubulica Dominicana/ Various
哀愁は続くよどこまでも ★★★★

DLGの3rdアルバムでバチャータが取り上げられて初めてこのドミニカのバチャータという音楽を知りましたが、今かなり盛り上がっているみたいです。シンガポールのラテンコーナーでもバチャータのコンピレーションが10種類以上はおいてあり、サルサのコンピレーションと同じ位のボリュームがあります。

バチャータの特徴はレキントというギターのかもし出すもの悲しい響きの何とも言えない哀愁メロディーです。Chi Chi PeraltaやJuan Luiz Guerraもバチャータの影響の濃い音楽を作っているといわれますが、この世知辛いIT時代にこんなアコースティックな哀愁たっぷりの音楽がガンガン量産されているという事に圧倒されます。いったいどんなところなんだドミニカ共和国。是非行ってみたい。

2枚目のRepubulica Dominicanaというのはドミニカの音楽を集めたコンピレーションですがメレンゲなどの他にバチャータが多く含まれています。このシリーズは解説も充実していてウェブ上でもその解説が読めます。CD買いにいって特にピンと来るものがないときはこのシリーズを買ったりします。解説によればキューバのソンもオリジナルはドミニカの可能性もあるとか。キューバの次はドミニカか?でもバチャータってどうやって躍るのかな、バジェナートみたいな密着系ダンスかな。


Vicente Fernadez/ Mexicanisiomo16exitos(ベスト)
ラテン心の父 ★★★+

大人気の大甘シンガーアレハンドロフェルナンデスの父親ビセンテフェルナンデスです。ラテン人にいわせると息子よりも父親の方が数段いいという定評です。小さい頃死んじゃったお父さんがよくギター片手に歌ってた。そんなエピソードもラテン人から聞ける彼ですが、グアテマラの靴磨きの少年もビセンテフェルナンデスTシャツを誇らしげに着ていたのを思いだしました。映画にも出ていてメキシコの石原裕次郎という感じでかなり根強い人気があるようです。

音楽はランチェーラといってメキシコ料理店などで聞いた事があるようなリズムギターとトランペットで朗々と歌い上げるいかにもメキシコと言う感じの音楽ですが、全体に郷愁が覆っていてこれがラテン人のハートにピッタリ来るようです。若い子でも方やリッキ-マーティンを聞きながらこんな音楽にもBonitaと感動するハートがラテンなんですね。歌詞は涙、心、女、一文無し、酔っ払い、など、途中で昔の演歌みたいに台詞が入ったりして感情溺れまくりという感じです。


Marisa Monte/ Memories, Chronicles & Declarations...
サウダージ ★★★★+

ブラジルの人気歌手の最新盤、と言っても僕はこれが初めて聞く彼女のCDですが...。一寸ボサノバ、サンバフレーバーなのかな、ブラジル系はあまり詳しくないのでよくわからないけど優しそうないい声でいい曲で何度でも聞けます。

なにもしない午後のひととき、幸せな気分にひたれます。

Cesaria Evora/ Cafe Atlantico(大西洋喫茶店)
Cafe Atlanticoでお茶を ★★★★
キューバでも人気のある女性歌手で、とっても海のある町に似合うさわやかなストリングスサウンドと哀愁のある声、まさにアフリカ版ブエナビスタ?でおばあさんが唱ってますがとってもおしゃれな雰囲気もあって、こんな曲がかかっている海沿いのCafeでお茶を飲みたいな思わせます。一曲スペイン語の曲もあります。ブエナビスタソーシャルクラブのようなリラックスした音が好きな人にお勧めです。

Afro-Peruvian Classics The soul of Black Peru
(アフリカ系ペルーの古典ー黒いペルーの魂)
黒いソウル充満 ★★★★

David Byrne(Talking Heads)が編集したペルーの黒人系の音のショウケースです。どの歌も味わいがあって、さすがDavid Byrneは目の付け所が違うなと思わせました。黒人の人種差別に対する悲しみや怒りなどが歌われていたりします。

ペルーで人気のEva ayllonや下で紹介しているSusana bacaなどが含まれています。ちょっと変わったラテン、アフロミュージックを聴きたい人に。

Susana Baca/ Espirituvivo(生きる魂)
憎しみを乗り越えて ★★★★+

彼女のスタジオライブ版、9/11のテロのあった時期にニューヨークにて録音されたという。外の世界の巨大な破壊とむき出しの憎しみに対して、あくまでも美しい音楽と心で立ち向かっているようなピュアな音楽です。

何かの祈りのようにも聞こえる彼女の音楽は果てしなく深い。

Susana Baca
美しすぎる音世界 ★★★★

David Byrne制作の異常に洗練されたBlack Peruvianサウンドと世界的に評価の高いSusana Bacaのボーカルがマッチして完成度の高い「作品」となっています。

生きることの哀愁の充満した非常に美しい一つの世界がこのCDにパッケージされています。

Carlos Vives/ El amor de mi tierra(故郷からの愛)
ラテンの未来は君だ ★★★★★
一曲目のイントロを聴いた瞬間(昔だったらレコードに針を落とした瞬間って詩的な言葉が使える場面なのに...)からこれはいい!と思ってしまう愛の溢れた傑作です。2曲目のFruta frescaがいい。尋常ではない緊迫観がみなぎっていて堪らない。でもバジェナートをベースにしてここまで現代的な音楽を作れるなんてほんと天才。ラテン好きは外せない一枚です。

Ruben Blades/ tiempos(時代かな?)
グラミー受賞おめでとう ★★★★★

グラミーのラテンポップ部門を取った作品。久しぶりに聞いた彼の作品はさらに深みを増してサルサというかラテンミュージックというジャンルをも超越しています。2曲目のvida(人生)が緊迫感と開放感が同居していてルベンだなって感じます。ストリングスやアジア風の音があったりと変化に富んだ音づくりで常に前進していて尊敬してしまいます。

心が洗われるような癒し効果のある一枚です。まさに疲れたあなたにこの一枚。ジャケット見てわかるようにさわやかな風が吹いています。ジャケットの写真はバックにパナマのCasoco Viejoと首相官邸が写っていますが...まだ政治的野心があるのか?ルベンブラデス。

India/ Sola(孤独)でも中島みゆき系(ちょっと情念がラテン系だけど)ではなく一人で力強く生きてくという感じかな。
なぜか希望が沸いてくる ★★★★★
インディアの最新アルバム。とっても力強くて1曲目から飛翔感、広がりのある感じでとってもよかった。全てをつつみ込んでくれるような大きな愛を感じるCDで聞いていると勇気が湧いてきます。余談だけど知り合いのラティーナはIndiaの友達であると自慢している。ちょっとした知り合い程度だと思うがすぐ怒るから敢えて電話してみろとは言えない。プロデューサーのラルフメルカドも知っていて彼は○×だといっていた。ほんまかいな。

GRAMMY NOMINADOS 2000 latino(ラテン部門グラミーノミネート集)
ラテン幕の内弁当 ★★★★+
グラミー賞のラテン部門(ラテンポップ、メレンゲ、メキシコ、トラディッショナル)のノミネートの20曲が一気に聞けるお得な一枚(2枚組で一枚の値段)です。残念ながらサルサ部門は入ってなくて発売もされてないようです。上で紹介しているカルロスビベスとルベンブラデスと私のFavorite singerアレハンドロフェルナンデスも入っています。この中で収穫があったなと思ったのはManaのアンプラグドです。今度買ってレポートしたいと思います。その他ブエナビスタ関係のイブラヒムフェレールとかがいい味だしててしっとりラテンという感じです。ちなみにこのCDはタワーレコードとかでも簡単に手に入ります。今のラテンミュージック入門としてお勧め。ラテンというと泥臭いイメージもありそれも味があっていいのですが、これは洗練されていて誰が聞いても楽しめる作品ばかりです。

Jennifer Lopez/ On the 6(6号線に乗って)
ジャケ買い危機一髪 ★★★★
最初アイドルポップス系のつまらないものかなと思ってレコード屋さんで購入をためらったが、あまりにもジャケットの写真が魅力的なので買ってしまった。ジャケ買いと言うよりは下半身買いですな。男ならCD買うときでも私生活でもこれで泣いた事は多いはず。そしたら思いのほか良くて99年の夏は結構聞いた。サルサ系duet曲No me ames(俺に惚れるな、でもあなた...って感じでカラオケでduetしたい)もいい曲だしその他バラード系、セクシーピロートーク 系のお楽しみ曲もあって思わず妄想が広がってしまう。でも一曲ラップやっているポリスのパクリ?やったPuff Daddyとつきあっててかなり素行が悪くなったという話です。凄いショックです。以前はまじめにジャネットジャクソンのバックダンサーとかやってたのに、成り上がりっていう感じですか。でもかわいいから許す。

Gloria Estefan/ Mi Tierra(私の故郷)
キューバの夕暮れの切なく美しい海岸 ★★★★+
彼女のイメージはcongaで決まっていたのだけど、このアルバムではすっきり甘い感じのミドル、スローテンポもかなりいけてます。とっても美しい曲が何曲かあって浸ってしまいます。4曲目のMi buen amorは押さえたなかにも余計に切なさと悲しさが伝わってくる名曲です。彼女の代表作と言ってもいいのでは。実はキューバでも聞かれています。

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LATIN JAZZ

LATIN POPS

BALADA

ROMANTICO

OTOROS

喫茶なぞ


UNO DOS TRES GROOVES FROM TALKIN' VERVE/ VARIOUS
西海岸の風 ★★★★

初夏になると聞きたくなるのがラテンジャズ。このUNO DOS TRES GROOVES FROM TALKIN' VERVEはVERVEという'50から'60年代のウェストコースト系の有名なジャズレーベルの再発CD化したものです。このCDはTalkin' VerveのRoots Of Acid Jazz (Series)からラテンジャズを3枚セットでお買い得となっています。それぞれはCal Tjader, Willie BOBOと色々なアーティストのコンピレーションのMambo maniaで、ちょっとややこしいですがネットで調べたところこの3枚セットはもう売ってないようですが、一枚ずつは買えます。

Cal Tjaderは妖しく幻想的なバイブラフォン(鉄琴)の音が夏の夜に彩を与えてくれるような音で一言で言っておしゃれです。バイブラフォンといえば中学のときの音楽教室にあって確かスイッチを入れると電動のファンが回って音が震えて非常に魅力的だったのを思い出します。ここに収録されている曲の中にはTokyo Blues, Fujiなどがあり日本に来たことがあるのかも知れません。

willie BOBOは解説によればTito Puenteの跡継ぎとも言われるほどのパーカショニストだそうでTito PuenteのバンドやCal Tjaderのバンドでもプレイした人です。曲は全体にウェストコーストジャズらしいレイドバックした感じがありつつもとんがった感じのリズムですがやや上のCal Tjaderとくらべると時代を感じさせます。それがいいかどうかは人しだいですが私はCal Tjaderのほうが今聞いてもまったく古さを感じさせなくて普遍性を感じます。時代の最先端というのは逆にその時代にとらわれてしまうと言うものかもしれません。

Mambo maniaは割と有名なMas que Nada, A man and a woman The Peanut Vender(El Manicero)などどこかで聞いたことのあるナンバーのラテンジャズカバー集のようです。歌が入っているものもありバラエティーに富んでいますが全体的に明るくて運動会なんかでBGMに使うと元気がでていいかもしれません。

セットで売っていなくて一枚だけ買うなら僕はCal Tjaderをお勧めします。今も人気があるようでAmazoneなんかでもreisueされた色々なCDが売っています。

Ocho/ 2, Numero Tres
勢いと幻惑 ★★★+

'70年代N.Y.ラテン最異色グループとCDの帯にひかれ以前買ったものです。異色とか変わっているというのに私は弱いのです。日本のBombaレコードというサルサなども出しているレーベルから出てます。残念ながら一枚目は持ってないのですが3枚目が代表作ということです。

解説にも書いてあるのですが音の感じやスペイン語の発音とかハバナの事を歌っていたりするのでキューバの出身者なのでしょう。70年代らしい勢いのある音にバイブラフォンが絡むのが特徴で荒削りな感じがします。フルートが絡んだり、色々と音はバラエティーに富んでいます。ただいまいち音が悪いのが残念です。


Johnny Blas/ King Conga(コンガ王)
打楽器好き ★★★+

キングコンガとタイトルするだけあって打楽器が前面に出ていて叩きまくっているので打楽器好きの人にはお勧めできます。99年の作品なので熱さよりはクールな感じがします。

途中30秒位のコンガのソロが、くどいくらいに入りますがおそらくこの人は曲をやるよりもコンガだけ叩くのが好きなのかもしれません。The Sidewinderがなかなかギロの音がガラガラ蛇を連想させて雰囲気が出てます。音がクリヤなので楽器の練習にもいいですね。このCDは。


Orland Cachaito Lopez
ジャズもラテンがカッコイイ! ★★★★+

ジャケットが非常にセンスが良くカッコ良く印象的。白黒の写真に一部黄色を着色しただけで今時パソコンと画像処理ソフトがあれば誰でもできるが、これだけで買う気になった。レコード屋でも大きなポスターで大プッシュ。

音もジャケットのカッコ良さで買ってしまった人を後悔させないクールでカッコ良いラテンジャズ。もちろん彼は有名なブエナビスタのベーシストでコンサートを見たときにはなんかチビデブでほかのダンディーなメンバーと比べるとかなり見劣りしたのが本音だが、このCDでのベース音は非常に刺激的でぞくぞくする。実はブエナビスタモノって一杯出ているけどこれがあの基本セット以来2枚目の購入だったりする。ブエナビスタものというだけでなにか便乗商品的な胡散臭さを感じる大人の貴方も試しに買ってみ。

CDの始まりが電話を受ける場面でDigameと始まるところがキューバを思い出させた。うちの泊まっていたところではDime!と怒鳴っていたけど。気の弱い僕は電話に家族の人が出るたびに怒られてる気分になったものです。


Caravana Cubana/ Late Nighet Sessions(真夜中のセッション)
キューバ系おしゃれサウンド ★★★★
キューバで泊まっていた家の娘さんにに聞かせたところこれはキューバの音だとすぐ反応がありました。でもキューバではやっている音とはまた違って正統派のキューバンミュージックでルンバなども生な(raw)雰囲気を出しています。キューバではこういうグループは聞けないのが残念です。探せばあるのかな。でもキューバンサルサって米国産の方が質が高いと僕は思ってしまいました。だってCharangaとかあまりにもとがってて聞きにくいもん。でも超ハイテンションなキューバの若者にはCharangaがいいんだろうな。

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BALADA

Ana Gabriel/ ...en la PLAZA DE TOROS MEXICO(メキシコ闘牛場コンサート)
会場大合唱 ★★★★
彼女のMi Mexicoのところでも私の感動を伝えているけどこれはライブ盤でより熱く感動の嵐が会場を渦巻いています。1曲目から会場大合唱、そして絶叫、悲鳴が聞こえます。怒涛の2枚組み30曲、感情の鳴門海峡状態。本当にこの人の声は個性的で熱くて大好きです。代表曲を歌っているせいで観客も大合唱しています。2枚目のランチェロメドレーが最高に盛り上がっています。

Ana Gabriel/ Mi mexico (私のメキシコ)
ラテンの熱さ満喫 ★★★★★

熱い。熱い。熱い。これは知り合いのLatinaに教えてもらって聞いたらとてもよかった。かなりラテン世界では有名な人のようで、私の周りのラテン人(2〜3人)は皆知っている。CDもたくさん出ている。またSonyの南米のサイトに彼女のディスコグラフィーと紹介が載っていたが、なぜかタイ(ランド)でも人気があるらしい。何となく分かる気がする。とにかく声がハスキーでこぶしが回っていて熱い。

追補:彼女のCDは大方買ったがこのMi Mexicoがベスト。全曲名曲、名唱で聞くたびに感情を乗っ取られて泣きそうになってしまう。歌詞は殆ど愛(の喪失)の歌でまさに泣きたいときにこの一枚。こんな凄い歌手は他に知りません。

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ROMANTICO

Alejandro Fernadez/ Origenes(オリジン)
ナルなあなたにも ★★★★

前作などのポップス寄りのものよりメキシコ色が強くていいです。ポップス系とランチェーラ系はこの人の場合ジャケットで明確に区別できます。見たまんまだから。今回は表ジャケットはアップすぎるんでわかりませんが裏ジャケットでは完璧なレザーの衣装を着ていてかっこいいです。メキシコに行くことがあったらぜひこの衣装は買いたいなと以前から思ってますが。

今回のものはランチェーラすぎずポップス過ぎずいい感じです。


Alejandro Fernadez/ Mi Veldad(私の真実)
愛の将軍 ★★★★
私が一番メロメロにとろけてしまう曲Si he sabido amor(愛を知っていたなら)が入っている。ラティーナもみなイントロを聞いた瞬間にソファーに泣き崩れる名曲です。でもその曲以外は相変わらずランチェロオンパレードでかなりマニヤ向けです。でもSi he sabido amorの甘く熱い大人の低音の魅力は一度味わうと抜けられません。

SPC-So Pra Contrariar/ Juegos de Amor(愛の炎)
恋人と肩を寄せて夕暮れを見ながら堪能したい ★★★★+

シンガポールへ戻った際にBordersでCDをチェックしてたらなんと75%引きだったので外してもいいや、プロデューサーもEmilio Estephanだしと試しに買ったら大当たり。久々のHitという感じです。

何の知識もなかったのでこのゴツイ感じからメレンラップとかそういうのかなと思ったんだけどとてもスイートなラブソング集です。声もいいし(女性ならうっとりする事間違いなし)曲も粒ぞろいです。グロリアエステファンとのデュエット曲もなかなか良いのですがグロリアエステファンの曲という感じで他の曲と違和感があります。でもグロリアエステファンとのデュエット曲が入っているという事はレコード会社もかなり彼を買っているという事ですね。その選択に間違いはありません。

曲の雰囲気はMarisa Monteに似ていてブラジルフレーバーのサウダージ感が溢れています。ポルトガル語の曲もあるので多分ブラジル人なのでしょう。殆どはスペイン語曲です。マリサモンテが気にいった人は絶対気に入る事保障します。その他の人にも強力にお勧め。


Charlie Zaa/ Sentimientos (哀愁)
ミラーボールの光のなかで寄り添う二人 ★★★★

これ最初はラテンかと思ったらそのまんまムード歌謡の世界です。曲、アレンジ、歌い方、雰囲気があまりにもムード歌謡なので驚きです。っていうか日本のムード歌謡っていったい何んなだろう。実は日本人の感性ってコロンビア人とそっくりだったりして。地球の反対側で生まれたとは思えないほどそっくりです。あるいはラテンフレーバーの歌ものってこれが行きつく先なのか。

このチャリーサー、若そうだけどラテンのおばさまのハート鷲掴みしてるのかな。でもこのCDレコメンドしてくれたのは20そこそこのラテンギャルですが。顔つきも日本人に似てます。声がややビロード系でおさえ気味の歌い方がムード歌謡の世界を盛り上げます。

それとこの素肌にジャケットにマフラー(って言うのか?)、バブル時代の会社の先輩の夜の街へ突撃するときのファッションそのままです。男はやはりこうでなくてはもてないのか。

 

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OTOROS


Lizz Wright/ Salt(塩)
なんで塩? ★★★★

’03年夏のデトロイトJazzフェスティバルでステージを見てすぐその場でCDを購入したものです。新人でとっても繊細な感じの人ですが声が魅力的で静かな中にも説得力のあるボーカルにCassandra Wilsonを思い出しました。CassandraほどJazzではないですがJazzとSoulの中間ぐらいで静かな夜に聞くと落ち着きます。


Richard Bona/ Reverence
ゴージャス且つフレッシュ ★★★★+

世界のどこにいても世界中の音楽が聴ける現代でキューバのYusaのように世界中の音楽を消化して自分のバックグラウンドに溶け込ませて新しい音を作り出したアフリカの才能です。

ゲストとしてパットメセニーやマイケルブレッカーなどが参加していて音もいい意味でリッチでゴージャス、でもアフリカを感じさせるメロディーが底に流れていて静かな感動を呼び起こします。キューバンチャチャチャなど色々なスタイルの音楽を彼流に消化していてどの曲もききどころ満点です。


Regina Carter/ Paganini: after a dream
歌うバイオリン ★★★★+

デトロイト出身でクラシックの教育を受けイタリアでパガニーニをジャズで弾くというユニークさがそのまま音楽に現れています。こう聞くと底の浅い企画勝負のような懸念があるかもしれませんが、それはこのすばらしい音色を聞けば払拭されるでしょう。

バイオリンはもともとエモーショナルな楽器ですが彼女のバイオリンは本当に美しくていとおしくて抱きしめたくなります。


Misia/ Ritual
ポルトガルの港町 ★★★★

ヨーロッパの外れのポルトガル。そんな哀愁いっぱいの港町から聞こえてくるこの悲しげなメロディー、でも弱弱しくはなくてポルトガルのファドという伝統音楽を現在のシンガーが歌う。悲しみを乗り越えた強さが感じられる歌声です。

バックの演奏は伝統的なアコースティックギターのトリオが奏でながらも今に通じる音楽です。


夏川りみ/ 南風
あのころに帰りたい ★★★★

涙そうそう、心洗われるような歌声。彼女の透き通った伸びやかな声が曇りのない沖縄の青空を思い起こさせます。

涙そうそう−うちなー口バージョン、花、てぃんさぐぬ花、黄金の花など沖縄の名曲カバー集です。イラヨイ夜浜という曲で沖縄に住んでいたときに座間味島でキャンプをしてよる月の明るい夜、砂浜で海を見ていたときの感動を思い出しました。純粋だったあのころに帰りたい、かな。


西田佐知子/ アカシアの雨がやむとき
切ない大人の恋 ★★★★

いわゆるムード歌謡というか、とってもラテン系の歌ものと共通点を感じます。昔の歌謡曲ってこんなに面白かったんだ。音もラテン(コーヒールンバ)あり、グループサウンズっぽいのあり、演歌ありで。このころはジャンルがまだはっきりしてなくて混沌としてたのでしょう。でもそんなところが音楽は面白いのです。

歌詞がまたラテンのように熱くときにクールでたまりません。声がまたスモーキーでけだるい感じで、「やっぱりあなたも普通の男」なんていわれた日にゃあもう。※これは「愛の引き潮」ですがこのCDには入っていません。

「たそがれの恋」の突っぱねたようなクールさが最高。「男と女の恋なんてなるようにしかならないわ。」「なにをするのもめんどくさくて、もういやなのよ。」「いっそ明日など来なけりゃいいの、もういつまでも。」なんてこんなクールな詩は最近の歌にはないぞ。妙に思いつめたような恋に全力投球みたいな詩は青臭すぎる。そんなあなたに味わって欲しい。

俺も大人になったなと西田佐知子を聞きながらしみじみ思います。


Sade/ Lovers Rock
無常観ただようクールネス ★★★★+

最近のHip Hop Soulはいい加減ワンパターンで飽き飽きして聞く気がしませんが、彼女は全く別世界です。昔同様の高品質で彼女にしかない世界を貫き通していてこの雰囲気は彼女にしか出せない物でしょう。また忘れた頃に最高の作品を届けてくれるでしょう。

毎日これを子守歌代わりに寝ています。

Nenes/コザdabasa
島のうたたち ★★★★+

今回の中米・キューバ旅行で唯一持っていった日本?沖縄のCDがこれでキューバーではこの沖縄サウンドにはまって泊まっていた家の4Fのバルコニーからハバナの海とマレコンでくつろぐキューバ人やサッカーをする子供たち見ながらよく聞いた。沖縄も島国で太陽の輝きも、海の美しさもキューバと非常に似ているので、とても気持ちよかった。

歌詞も素晴らしくて6の黄金の花の「素朴で純情な人たちよ きれいな目をした人たちよ 黄金でその目を汚さないで 黄金の花はいつか散る」という歌詞をキューバの人たちにだぶらせて聞いて感慨深かった。右の写 真の人たちなどが本当に素朴で純情なCalinosaな人たちで彼女たちも、bonita!とこのCDに感動してました。

日本に帰ってこのCDのミュージシャンを調べてみるとRy Cooder、Jim Keltonere、David Lindley(El rayo Xばけもの)とライクーダー系のミュージシャンが演奏していて、ギターがライクーダーぽいなーと思っていたのが本当だった。またLos LobosのDavide Hidalgoも哀愁のラテンアコーディオンで参加していてとっても素晴らしい沖縄ラティーナサウンドとなっています。ライクーダーってキューバといい沖縄といい島が好きなんですね。

the Isley Brothers/ It's your thing the story of...
ブラックミュージック満喫 ★★★★+
名前だけは知っていたけど古い人たちというイメージで、まともに聞いたことがなかったがこの3枚組ベスト盤は最高です。かなり聞き覚えのある曲が多くてまさに大御所っだったんだという感じ。ジミヘンもメンバーだったとは知らなかった。2枚目の70年台から80年代の部分が一番曲も良くて且つ古さを感じさせなくてとろけてしまいそうです。またこのころのソウルってコンガとかラテンパーカッションが入っていてラテンフレーバーもあるんだよね。豪華ブックレット付きでジャケットもゴージャス。ほんとええわ。

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喫茶なぞ

Camp Lo/ Uptown Saturday Night

客: 毎日暑くてへとへとです。アイスコーヒー下さい。

マスター: 夏バテか。レイコ(冷コ)飲んでしゃきっとせな。

客: オヤジ用語使わないで下さいよ。なんか余計へたりますから。

マスター: すまんな、お詫びにとっておきのクールな豆でアイス作ったるで。ラップ豆や。どうやカーティスメイフィールドの使い方もナイスやろ。夏の土曜の夜の雰囲気でとるで。

客: 音のセンスがとてもクールでかっこいいですね。こんなオシャレな雰囲気のラップも珍しいですね。

マスター: そうやろ、わしのお気に入りで夏になると聞くんやけど、4年ぶりに漸く新しいシングルが出るんでまた味わい直してるところや。どうやもってくか。

客: いや、あの、その新しい豆味わってみたいんでそれまで待ちます...

Olu Dara/ In the world-from Natchez to New York

マスター: 久しぶりやな。キューバに行っとたんやってな。どや元気か。ところでオクラって英語でなんて言うか知ってるか。

客: オクラってあの切るとネバネバした野菜ですか。醤油と鰹節まぶしてご飯と食べると美味しいですよね。でもなんて言うんだろ。スペイン語だとキンボンボーって言ってキューバでよく食べましたけど。

マスター: スペイン語でキンボンボーか、なんか雰囲気出とるな。英語ではな、Okraや。そのままや。おもろいやろ。今日はなそのOkraちゅう豆もはいったの飲ませたるわ。

客: この人は息子がラップスターのNasのお父さんで話題になった人ですね。ナスとオクラで夏野菜コンビですか。いいですね。すごいリラックスしたいい雰囲気でとっても美味しいです。

マスター: アフリカンフレーバーのジャズ豆とブルース豆のブレンド具合が絶妙やろ。どや500gくらい買うてくか。

客: いや、もう冬ですし夏野菜は体冷えるんでやめときます...

Cassandra Wilson/traveling Miles(マイルスを旅して)

: マスターあたしもう疲れちゃったの。仕事にも男にも。ちょっと休みたいわー。

マスター: そんなときわなこのスモーキーでけだるーい雰囲気が充満したこのジャズ豆でいれたコーヒーを飲めばええで。マイルスの名曲をカバーしてるんやけど、いい女の雰囲気に浸れるで。

: あーほんとだ、ジャケットもいかにもけだるくていい女ねー。ほんとずーと聞いていると自分までいい女になった気がするわ。

マスター: あくまでも錯覚やで、勘違いしたらアカンでー。

: マスターのいけず。

Brave Combo/ Humansville (勇敢楽団/人間村)

マスター: 今月のな豆はよー、ちょっとラテンから外れるかもしれんけど、アメリカのポルカ豆だがや。一時ワールドミュージックがはやった頃があっただろー、そんころ俺も色んな音楽聞いとったんだけどよー、いまでもこれは新鮮に聞けるんだわー。またこん中でよー、Canto a la salsaちゅうーよー、polka salsaもやっとるんだでかんわー。そんで持ってきたんだわー。おみゃーさんもたぶん気に入ると思うよ。

: マスター、これジャケットが不気味ですね。でもなんで裏ジャケでメンバーが阪神タイガースのTシャツ着てるんですか。

マスター: たぶんよー、当時結構日本でマニアに人気があったせいでよー。日本のレコード会社からもふざけたようなCD出しとったからよー、それで日本人から貰ったんじゃにゃーだろか。

: そうですか。でもこの人たち曲毎にSalsa, Latin Stroll, Rhumba, Mexican cha chaとか全部リズムが違いますね。かなりの音楽マニアですね。

マスター: そうなんだがや。でもこれが楽しく聞けるよーにやっててグループの個性が出とるちゅーのが凄いところだがや。どや1000円でいいで。

: 今月遊びすぎでお金がないんでやめときます...

Ruben Blades/ Live

マスター: 今月のな豆はこれなんやこれ。ルベンブラデスちゅうてなパナマの大物豆や。10年くらい前にな日本でコンサートをしたこともあってな、わしはそのときサルサのサの字もしらんかったけどな、縁があったのかな。会場へ足を運んだんや。会場ちゅうてもな名古屋パルコのクラブクアトロちゅうなライブハウスや。そこでなわしは最前列でな踊りながらコンサートを楽しんだんや。もちろん踊り方なんかわからんからな、舞台のミュージシャンの見よう見まねでな、適当にステップ踏んでな。感極まって最後にはMi Corazon!(私の心)なんて叫んだりもしたんや。

何でスペイン語しっとったんかって?わしはな大学時代単位が一番取りやすい第二外国語ということでなスペイン語を習ってたんですこしは単語を知っとたんや。それでも2回位不可でな。スペイン語の先生の中でも特に奇人として恐れられていながらも単位はくれるという先生のところでようやく単位をとったという思いでがあるんや。試験もおかしくてなこれまでオリンピックのあった年と都市名を書けちゅうやつやった。だから授業は毎回先生の与太話とオリンピックの都市名と年号の暗記が全てやった。文法のぶの字も出んかったで。たぶん先生も自分のところにくるのは単位がとにかく欲しい落ちこぼれの学生と言うことがわかっとたんかな。あるいはたんに先生がおかしかったのかもしれんかった。ぱっと見おかしな酔っぱらいにしかみえんかったでな。日系人の非常勤のおじいさんやったけど他のスペイン語の先生からやめさせろという話もでてたようやったで。

ちょっと話が脱線してしもたな。とにかくこのルベンは新しいアルバムを出したんでついでにこのライブアルバムも一緒に買うたんや。アマゾンも商売上手いな。みならわんとな。これが懐かしくてなちょうどわしの見たコンサートの頃のライブでLa cancion de final del mundoとかMueveteとか当時のキラキラした音と会場が蘇ってくるようやで。やっぱりな男はこういう正義感のある芯の通ったやつやないとあかんで。

: マスターこれはおいしいですわ。最新の豆もうまいけど当時の熱気が伝わってきてあったまりますわ。いくらですか。

マスター: これは売れへんで。わしの思いでの豆やからな。大切にしたいんや。

: マスターまたですかー...

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